武蔵野日和下駄

10歳から続く乱読人生、年季の入った活字中毒、頭の記録メディアがダウン寸前、記憶のダイエット装置

 こどものりょうりのえほんシリーズ② お母さんのいない夜(主婦の友社)1977年12月発行 当時の定価780円 初期の子ども向け傑作料理絵本。

toumeioj32005-06-10

 本書は昨日の続き。3冊シリーズの2冊目。インターネットでちょっと調べてみたら、3冊をきちんと紹介したものがなかったので、順次、紹介することにした。最初に、のっているレシピすべてを紹介しよう。
①ちゅうかふうコーンスープ
②ミネストローネ
③にくとやさいのちゅうかふういためもの
④ぶたにくのしょうがやき
⑤すきやきどんぶり
⑥チャーハン
⑦ハンバーグカレー
⑧つめたいちゅうかふうサラダ
⑨ホットドッグとサンドイッチ
⑩トスサラダ
ピザトースト
⑫ブレッドプディング
 以上の12品。レシピの記述はきわめて分かりやすく、小学校低学年でも理解できるように配慮されている。説明がかわいい動物の動きで紹介され、細部にわたってイラストで示されている。写真の使用は一切なし。材料表示にまでイラストを使い、いっそう親しみやすくしている。
 この本では、簡単な献立の考え方も紹介しており、準備から後片付けまで、安全対策を含め、親の気持ちを、やらせてあげようかなというところまで誘導しようとしている気がする。かなり手の込んだレシピもあるので全部は無理でも、中の1〜2品なら確かに子どもだけでも本書を見てできるかもしれないという気になる。
 しかし、レシピ集としての完成度よりも、絵本としてながめていて楽しく出来ていることが何より。料理を作りたいな、おいしそうだなという気持ちを引き出すように巧みにイラストを配置してある。眺めるだけで楽しめる絵本としての素晴らしい完成度。今入手できないのが本当に惜しい。