死生観
本書の表紙のコピーに「生と死を深く見つめてデーケン「死生学」の集大成」とあるが、全くそのものずばり、死を対象とする学問的な話題から医学的なアプローチを除いたほぼ総てが、簡潔に分かりやすく書かれていて「死生学」入門書としてこれ以上ないと思わ…
悲嘆ケアについて調べていて、英知大学教授の松本信愛さんのサイトにたどり着いた。その中に、ほぼその通りだと思われる教訓集が掲載されていたので、そっくり引用する。長い人生を経てくると、突然の別離や不条理としか言いようがない不幸に見舞われること…
この小説をはじめて読んだ時、物語のどこを探しても作者の視点と言うか、作者の物の見方を代表している登場人物が見当たらないことに、戸惑ったことを覚えている。若い頃は作者の自己主張の強いものを好んで読んでいて、作者の分身のような視点人物が不在の…
この本は、2部に分かれている。前半は、ボーヴォワールによって回想されたサルトルが死ぬまでの11年間の回想記、70年から80年まで。後半は、74年の夏に収録されたボーヴォワールによるサルトルへの長いインタヴューの記録。 まず前半の生涯の伴侶ボ…
この本の「はじめに」の断り書きの中で著者は、この本が書かれた理由を説明している。そこを読むと人の死が時代の刻印を穿たれるということがわかる。現代という時代が、人の人生から死を疎外する時代だということ、本書が書かれた理由もそこにあるというこ…
素晴らしい絵本にして画集、そして詩集でもある。 この本を手にした回数は、数え切れない。私の蔵書の中で最も多く眺めた一冊。薄い本なので何ページかなと思ってページを見ようとしたら何とページがない。代わりにクレーの絵の表題の一部に紛れ込んで絵の番…
幸いなことに現時点では私は病人ではない。人並みには健康なつもりでいる。フルタイムで働いているので職場では定期健康診断があるが、考えがあって20年ほど受診していない。胸部エックス線撮影だけは義務制なのでを受けている。QOLを維持できている時間が…