武蔵野日和下駄

10歳から続く乱読人生、年季の入った活字中毒、頭の記録メディアがダウン寸前、記憶のダイエット装置

2012-01-01から1年間の記事一覧

戦前の名翻訳者/佐々木直次郎の仕事(02)

戦前に没した人物になると、どなたかが意識的に資料を蒐集し整理しないと、いつの間にか忘却の闇に呑み込まれていってしまう。佐々木直次郎の訳業についてもそのことは言える。まして翻訳以外の文章となると、一冊もまとまった書籍の形になったものを残して…

戦前の名翻訳者/佐々木直次郎の仕事(01)

戦前のポオ翻訳者、佐々木直次郎の翻訳にひかれている。他にもディケンズやスティーブンスンなどの格調高い翻訳でも知られている人だが、その翻訳者本人については次第に忘れられた存在になろうとしている。Wikipediaで検索しても、以下のような記述しか出て…

 5月第4週に手にした本(21〜27)

*情けないことに書庫にあることを忘れて同じ本を買ったり、読んだことすら忘れて図書館に予約を入れたりするようになってきた。読んだり読みかけたりした本を備忘録としてメモ、週1で更新しています。(今週もたくさんの本を手にしたが全部読了できたわけ…

 朝のワンプレート(26)

《食物繊維について》 先日、坂田隆さんの『大腸・内幕物語』(ブルーバックス)という新書を読んでいて、食物繊維について凄く分かりやすい説明を見つけ、人に教えたくなったので内容を簡単に紹介したい。 著者によれば、「食物繊維はガンを防ぐ」「食物繊…

 朝のワンプレート(25)

《普段の食事の大切さ》 友達を招待しているわけでもなく、家族の誰かの記念日でもなく、特別に嬉しいことも悲しいこともない、何でもない普通の日々の食事。 家族の誰かが病気になっているわけでもなく、何事もなくみんなが普通に暮らしている日々が大事に…

 5月第3週に手にした本(14〜20)

*情けないことに書庫にあることを忘れて同じ本を買ったり、読んだことすら忘れて図書館に予約を入れたりするようになってきた。読んだり読みかけたりした本を備忘録としてメモ、週1で更新しています。(今週もたくさんの本を手にしたが全部読了できたわけ…

『日本の食事事典1.2』(農山漁村文化協会編集部編/農文協1993/2)

1984年から始まった「日本の食生活全集」は、今回紹介する2巻を含め、全50巻、全都道府県に1巻ずつを配し、「大正末期から昭和初期」の各地の庶民の食生活を記録するいう画期的な企画だった。江戸中期から昭和初期頃までは、この国の庶民の食生活は、あまり…

 朝のワンプレート(24)

《飽きのこない食事》 『わたしの献立日記』の沢村貞子さんは、食事の組み立てで一番気を遣い苦労したのは、飽きないように献立に変化を持たせる工夫だったと書いている。従来からの和食のパターンである一汁三菜のような組み立てを基本にしていると、主菜1…

 朝のワンプレート(23)

《池波正太郎の食日記》 物語の中に食事シーンを巧みに配して、季節感や情感を表現するのが得意だった、池波正太郎の食の随筆集『食卓の情景』の終わりの方に、【食日記】、【続食日記】と題した作家の食生活記録がある。 起床時間が遅い生活だったらしく、…

 朝のワンプレート(22)

《配膳前の作り置き》 今は亡き理論家肌の料理研究家丸元淑生さんが『システム料理学』の中で、「丸腰で台所に立つな」との名言を吐いていたのを思い出した。腹が減ってから台所に行くようでは手遅れということ、事前の準備が大事という教訓である。これ以外…

 5月第2週に手にした本(7〜13)

*情けないことに書庫にあることを忘れて同じ本を買ったり、読んだことすら忘れて図書館に予約を入れたりするようになってきた。読んだり読みかけたりした本を備忘録としてメモ、週1で更新しています。(今週もたくさんの本を手にしたが全部読了できたわけ…

 朝のワンプレート(21)

《朝食抜きはアリか》 充実した朝食をテーマにしているので、<朝食抜き>の言説はいつも気になっていた。朝食を食べないことによる長寿法や健康法などというものが、あること自体が不思議だったが、調べてみるとネット上にあるわあるわ、吃驚するほど話題に…

 朝のワンプレート(20)

《味覚の日常性》 ヨーロッパへ旅行に行くようになって、最初に感心したこと、どこのレストランでも、出されるパンの香りがすばらしく飽きのこないパンの美味しさとはこれだな、思わされたことだった。少し硬かったり、黒々としていたり、淡い酸味があったり…

 5月第1週に手にした本(30〜6)

*情けないことに書庫にあることを忘れて同じ本を買ったり、読んだことすら忘れて図書館に予約を入れたりするようになってきた。読んだり読みかけたりした本を備忘録としてメモ、週1で更新しています。(今週もたくさんの本を手にしたが全部読了できたわけ…

 朝のワンプレート(19)

《和風出汁よ、さようなら》 どんな和風料理の本も、和風料理の基本中の基本として、出汁(だし)をいかにして取るかに触れていないものはない。鰹節、昆布、干し椎茸などを使って、出汁を引くことの大切さをとくとくと語っている。曰く、お吸い物には一番出…

 朝のワンプレート(18)

《世界各国のお宿の朝食》 今回は、外国のお宿の朝食と題して、よその国々の朝食を眺めて楽しもうと、ネットで探していたら、ちょうど格好のサイトが見つかったので紹介したい。50種類の朝食を画像で紹介している。 http://blog.hostelbookers.com/travel/be…

 4月第4週に手にした本(23〜29)

*情けないことに書庫にあることを忘れて同じ本を買ったり、読んだことすら忘れて図書館に予約を入れたりするようになってきた。読んだり読みかけたりした本を備忘録としてメモ、週1で更新しています。(今週もたくさんの本を手にしたが全部読了できたわけ…

 朝のワンプレート(17)

《食通と偏食》 おかしなタイトルを思いついたのには訳がある。小島政二郎と言えば、「食いしん坊」という食のエッセイシリーズで知られた食通作家の1人、作家にしては珍しく長寿の人だった。その夫人だった小島視英子さん描くところの私人小島政二郎は「天…

 朝のワンプレート(16)

《外食を食べ残す》 いささか古い話ではあるが、1990年に発行されてベストセラーになった主婦之友社の『外食カロリーブック』が提起した食事のとり方は、興味深かった。男性版では肥満解消のためとサブタイトルを付け、女性版ではダイエットのためとサブタイ…

 4月第3週に手にした本(16〜22)

*情けないことに書庫にあることを忘れて同じ本を買ったり、読んだことすら忘れて図書館に予約を入れたりするようになってきた。読んだり読みかけたりした本を備忘録としてメモ、週1で更新しています。(今週もたくさんの本を手にしたが全部読了できたわけ…

 朝のワンプレート(15)

ここ数年マスメディアで紹介されて評判になっている<50℃お湯洗い>という調理法をご存知だろうか。保存期間が長くなって鮮度を失った野菜や果物を50℃前後のお湯で洗ってやると、鮮度が蘇り雑菌が大幅に減って、美味しさが増すという耳寄りなお話。平山一政…

 朝のワンプレート(14)

レストランや旅館、ホテルなどの華やかな食事を、作っているサイドから考えてみたことがおありだろうか。 どんな献立やメニューにするか、季節感やお客の好みなどを考え、調理員の手間や仕入れ先や食材コスト、配膳から残渣の処理までを総合的に検討し、到達…

 4月第2週に手にした本(9〜15)

*情けないことに書庫にあることを忘れて同じ本を買ったり、読んだことすら忘れて図書館に予約を入れたりするようになってきた。読んだり読みかけたりした本を備忘録としてメモ、週1で更新しています。(今週もたくさんの本を手にしたが全部読了できたわけ…

 朝のワンプレート(13)

今回はこのシリーズでは珍しいブックレビュー、書名は『まずはゆでる!』、著者は10年以上アメリカ生活をなさったことのある城川朝さん。内容は、野菜をたくさん食べる手立てとして、買ってきた野菜は切って軽くゆでるところまでを先にやってしまってから、…

 朝のワンプレート(12)

誰のために食事を作り続けるか?このことが意外にもとても大事だと言うことに気がついた。勿論、自分のために作るが基本だ。あるいは、自分の身近かにいる人を含めてもいい。自分と家族が食べる食事が家庭料理である、当たり前か(笑)。 もう一つ大事なのは…

 朝のワンプレート(11)

世界保健機構が定義する<健康>はなんとも厳めしい。以下に原文と共に和文を引用してみよう。 Health is a state of complete physical, mental and social well-being and not merely the absence of disease or infirmity.健康とは、完全に、身体、精神、…

 4月第1週に手にした本(2〜8)

*情けないことに書庫にあることを忘れて同じ本を買ったり、読んだことすら忘れて図書館に予約を入れたりするようになってきた。読んだり読みかけたりした本を備忘録としてメモ、週1で更新しています。(今週もたくさんの本を手にしたが全部読了できたわけ…

 朝のワンプレート(10)

中京圏(名古屋・岐阜周辺)を旅行していると、街の至る所に喫茶店が点在しており、入店してみると何時でもけっこう客が入っており、経営がチャンと成立しているらしいことに感心する。東京近郊では、今やほどんど喫茶店と呼べるような店舗が消えかけている…

 3月第5週に手にした本(26〜1)

*情けないことに書庫にあることを忘れて同じ本を買ったり、読んだことすら忘れて図書館に予約を入れたりするようになってきた。読んだり読みかけたりした本を備忘録としてメモ、週1で更新しています。(今週もたくさんの本を手にしたが全部読了できたわけ…

 朝のワンプレート(9)

ネット上で<中食(なかしょく)>という語彙にゆきあたった。ウィキペディアによれば、「家庭外で調理された食品を購入して持ち帰り、家庭の食卓で食べる食事の形態のこと」だという。そして、「持ち帰り弁当、スーパーやコンビニエンスストアの弁当・惣菜…